エレキベース初心者必見!各部パーツ解説~中級者向け補足あり

ベース各部名称

ベース初心者さんのためのシリーズ始めてみました。今回から不定期で初心者~中級くらいの人に向けて音楽理論など講座的な内容を更新していきます。

 

というわけで今回はエレキベースの各部名称について

エレキベースは様々なパーツが組み合わさって作られており、その組み合わせやバランスによってサウンドや演奏のしやすさが全く異なってきます。

ではどんなパーツがあるのか、何に使うのか、どう使うのかなどなど、今回は単純な部品の役割は黒、それ以外をカラーで書くので最初は黒の部分だけ覚えていれば大丈夫です。

ちなみに、↑の全体図は僕の使ってるLAKLANDで、オーソドックスなフェンダータイプのジャズベースとは細部が若干違いますが基本的には同じ作りです。

 

目次

1. ヘッド

2. ネック

3. ボディ

 

ヘッド

ヘッド

メーカーによって色んな形があります。またスタインバーガーなどのヘッドレスと呼ばれる、ヘッド自体がないタイプもあってヘッド落ち(ヘッド側が重くて落ちる)などにも有効なんですが、主に小さいので持ち運びに便利という点が大きい。

ペグ
弦を巻きつけ張りを調節することでチューニングすることが出来ます。

中でも、国内メーカーで精度の高いとGOTOHや、僕のLAKLANDでも採用されてる小さくて軽いHIP SHOTなどはヘッド落ち対策にも最適で人気です。他にもワンタッチで4弦を一音下げしたり戻したり出来るBT-1Cとかもあります。

ストリングガイド
弦をヘッド側に押し付けることで、弦の振動を安定させ弦落ちなどを防ぎます。

似たようなものでテンションバーというのもありますが、これは主に5弦ベースなどで弦のテンションを稼ぐために使用されます。

 

ネック

ネック

ヘッドとボディを繋ぐ竿の部分。太さや形状に材質や塗装の仕上げでサウンドや弾きやすさが変わります。また、ネックの長さをスケールと呼び、通常はロングスケールですが、ミディアムスケール、ショートスケールなどの短いタイプもあります。

個人的にはネックの強度はかなり重要だと思う。ネックが弱いと、音に芯がなくなったり、チューニングがズレやすくなったり、ねじれたり反ったりということが起こりうる。これは一定期間使用してみないと判断出来ない部分もあるのである程度は運も必要。

ナット
弦の高さや間隔を決めるパーツです。

様々な材質があり、この違いでサウンドのキャラクターやサステインが変わります。牛骨ナットが標準だけど、安価な楽器では代わりにプラスチック製や練りもの製がよく使われてる。他にはブラス(真鍮)製を使う人もいて、これはソリッドなサウンドでサステインが長いのが特徴。

フレット
半音ずつ音程が変わるように打ち込まれた金属棒。このフレットがないベースはフレットレスと呼ばれます。

材質や高さ、太さなどでサウンドや演奏性が変わります。高くて断面積が小さく鋭いと、アタック感の強いソリッド音になりゴツゴツとした手触りになります。反対に高さが低くて丸い形状だと、アタック感は弱くウォームな音で滑らかな手触りになります。

ポジションマーク
フレットポジションの位置を分かりやすくするために付いている目印。一般的に3,5,7,9,12,15,17…と付けられてる事が多い。

ドットやブロックタイプなどフェンダーなんかは年代やクラスによってポジションマークの形状が異なってきます。音質的には良くないらしいですが、最近ではLEDを埋め込んでる人とかもいますね。光るのカッコいい。

フィンガーボード(指板)
ネックの表面部分。主に白いメイプルと茶色のローズウッドが使われてる。これも材質でサウンドが変わってくるけど、メイプルがシャープでクリアな音。ローズウッドはアタック感が弱く温かい音。

スキャロップド・フィンガーボードと言って指板をえぐるような加工があって、これは押弦やヴィブラートのための力が低減できる効果があります。Mr.Bigのビリーシーンなどが12F以降のみスキャロップド加工してます。

 

ボディ

ボディ

ベースのサウンドを決めるのに一番重要と言ってもいい部分。形状や重量、材質やコーティングなど全てが音質などに関わってきます。よく使われる素材による違いは以下の通り。

  • アルダー:中域が特徴的でバランスの良い音。枯れた音と称されることも多い。
  • アッシュ:クリアーな中音域で音の立ち上がりや抜けも良い。ただ、重い。
  • マホガニー:重さはとても軽く、中低域に特徴がある音。アタックが出にくく、良く言えば暖かみのあるサウンド。
  • メイプル:輪郭のハッキリとした硬いサウンドでサステインが長い。かなり重いのでトップ材としてのみで使われることが多い。

昔からボディは重いほどいい音出ると言われてて、確かにその傾向もあるんですけど、昔Brian Brombergの授業を受けた時に「重いベースがいい?ありゃ嘘だよ!」って言ってめっちゃ軽いベース使ってました。あと僕の使ってるFender Americandeluxeのプレジジョンベースはボディが一回り小さくてズンという低音が出にくい。

ピックアップ

弦の振動を、コイルと磁石によって電気的な信号に変換するマイクのような物。ネック側をフロント、ブリッジ側をリアと呼ぶ。また、
配置やピックアップの形状で種類が分けられ、主なタイプは以下の通り。

  • ジャズベース・タイプ:どんなジャンルの音楽でも合う最もスタンダードなスタイル。クリアで締まったサウンド。
  • プレシジョン・ベース・タイプ:ジャズベースの基となったエレキベース。太くコシのあるロックなサウンド。
  • ハムバッカー・タイプ:ノイズが少なく中低域が強調されたパワフルなサウンド。

比較的、簡単に改造出来る部分なのでピックアップを載せ替える人も多い一方で、「自分達よりも構造を把握していて、何度も試して決められた組み合わせなんだから、下手に変えるよりも標準がベスト」という意見もあり賛否両論。ちなみに僕はFenderのPHをPJに変えた時期があったけど使い辛すぎてすぐ戻した。

ピックガード
演奏によってボディに傷が付かなくする為のパーツ。

またFenderプレベの話だけど、パールホワイトのピックガードに付け替えたくて輸入で買ったけど、さっき行ったようにアメデラのボディサイズが小さいからサイズ合わなくて付けれなかったという……。すんごい持て余してる。

ブリッジ
弦の振動をボディに伝えるパーツ。弦高の調節や音程の微調整(オクターブ調整)もここで行う。オクターブ調整もだけど弦高の調節って凄く大事。

コントロールノブ
ボリュームやトーン(音色)を調節するコントロール部分。パッシブかアクティブ(電池ありかなし)で調節できるものや方法が異なってくる。

上の写真では2つしかツマミがないように見えるけど、それぞれがリアとフロントのボリューム(上)とトーン(下)に分かれている2段ポットと呼ばれる物。

アウトプットジャック
ピックアップからの信号を最終的にシールドを通してアンプまで出力するための部分。略してジャックと呼ばれることが多い。

ストラップピン/エンドピン
ストラップを固定するためのパーツ。決して携帯ストラップのことではない。この標準的なピンだけではストラップが外れやすく、演奏中に不意に外れないようにストラップロックピンを付けておくことを推奨。立って演奏しててベース落として大変な事なった人とか普通にいるからね。

 

というわけで、次回はベースの種類や最初に必要なものを書いていこうと思います。

10月26日追記:エレキベース初心者がまず最初に購入するべき11個のセットを更新しました。