弾いてみたベーシスト特集Vol.3『こばやし』機材・肉話

弾いてみたベーシスト特集Vol.3『こばやし』機材・肉話

弾いてみたベーシスト特集Vol.2のなちゅきさんから約9ヶ月、遂にVol.3の公開となりました。今回のベーシストはVol.2の次回予告の時点で9割ネタバレしてるけど改めてご紹介。

肉の神様として知られ、ベースよりも肉としての知名度の方が高いんじゃないかとすら思われる濃厚奏者『こばやし』さんに、肉以外の部分を求めて突撃インタビュー!

前回:『弾いてみたベーシスト特集Vol.2『なちゅき』 機材・裏話

 

使用機材

──まずは早速、使用機材から見てみましょう。

こばやし使用機材
ベース/ギター ATELIER Z CUSTOM
Warwick Fortress Fretless Custom
Warwick Streamer Stage 1
ARIA SWD 02/5(アップライト)
エフェクター Taurus T-DI
MOOER Analog Chorus pedal
VINTAGE FACE REBUILD R-810
EX-PRO PW SERIES
シールド/パッチ nude
オヤイデ
たかしーるど
ピック ダンロップ ティアドロップ1.5mm(紫)
Elixir 045-1.05 4弦+1.25 5弦
オーディオインターフェイス steinberg UR28M
DAW Studio One3
ヘッドホン Reroop GHD-20
アンプ EDEN WTX-260
tc electronic BH550
キャビネット Hartke 210XL

 

──マニアックな使用機材がちらほらとありますね。まずは使用ベースのアトリエやワーウィックについて、こだわりや裏話をお聞きしましょう。

こ: メインは5弦のATELIER Z CUSTOMで、特徴はポジションマークがないんだけど、これはLUNA SEA Jの影響。あとはIKUOさんのお弟子さんの影響で指板の最終フレット周辺はスロープをつけてる。内蔵プリアンプはミドルをいじれるようにBartolini NTMBにした。

24歳くらいの時にアトリエが量産される前に買った。当時のボーナス全額突っ込んで買ったから親に怒られたよw

Warwick Fortressは高校生の時に最初に買ったベースで、数年前にESPの専門学校に当時通ってた友達にフレット抜いてもらった。もともとパッシブだけど電装系を全部変えてる。
こばやし ATELIER Z Warwick
──Warwickのカスタムもポジションマークないみたいですけど、僕だったら混乱しそうです(笑)そこから足元のTaurus T-DIに入るわけですね。

こ: これは、ほーじんさんと対バンした時に音が細いのを痛感して、いろいろ試してみて買った。普段はジャズベの方にだけ使ってる。最近はRECの時もたまに使ってるね。ワーウィックはいつもアン直で使ってる。

こばやし エフェクター Taurus T-DI, MOOER Analog Chorus peda, Freedom custom guitar researck ab switch box

音作りは、ベース側のつまみは基本全部ど真ん中。状況によってトレブル下げたり、こもり過ぎたら戻したり。それからローはアンサンブルの邪魔にならない程度を意識して(99%真ん中のままだけど。)。スラップの時は味付けにトレブルを調節する時も。あとはタウラスにお任せw

──江川ほーじんさんと比べると並の音じゃ細く感じそうですが、そこでTaurusが一役買かったわけですね。またコーラスを使っているようですが、これはどのような使い方を?

ベースソロとかを聞かせたい時に踏む。コーラスみたいな空間系を使うようになったのは永井 敏己さんが空間系使ってて音が綺麗だったから。あとベースを使い分ける為にA/B Boxも間に挟んでるんだけど、コーラスはフレッテッド/フレットレスの両方に使えるからA/B Boxの後に置いてる。

──MOOERはコンパクトさも魅力ですよね。

──他にもREBUILD810やEDEN WTX264などコンパクト機材が目立ちますね。そもそもVINTAGE FACE REBUILD810とはどういう使い方を?
こばやし 使用機材 VINTAGE FACE REBUILD R-810
こ: REBUILD810はスピーカー用のEQみたいなもの。僕はライブではアンプを完全にモニターだと思ってるけど、そこにREBUILD入れて、自分好みの音になったと思う。

R-810 / VINTAGE FACE of Groove Owl 購入ページ

──なんか格好いい。ほかに弦やピックについてもこだわりがあれば教えて下さい。

こ: 弦はエリクサーなんだけど、指が軽く汗をかき始めると摩擦係数が減って凄く弾きやすくてね。

ピックを使う時はDunlopのティアドロップ1.5mm(紫)。ピッキング時にそんなに力入れないし、薄いピックは弾いた後の戻りが遅いのでちょっと使いこなせないかな。

──やはり、こばやしさんは肉へのこだわりだけじゃなく、機材へのこだわりもあったんですね。安心しました。

こ: 機材は出したい音を出せればいいのでこだわらない。という予定だったんだよw見直すと結構新しく仕入れてるねw

 

演奏についてのこだわりを教えて下さい。

こ: 一音一音を丁寧に。ベース「ライン」であることはもちろん、その音を出す意味はなんなんだろうと曲を弾く中で意識してる。

もともとメタル小僧だったけど3フィンガーはあまりしない。薬指は他の指に比べて力が入りにくいし、薬指を鍛えるより2フィンガーで弾いた方が音の粒が揃いやすいから。

あと僕は右手のタッチを超軽くして、アンプの音量をでかくしてる。指が疲れちゃうと音の粒がブレるから軽く弾いて一定の音を出せるようにと思ってね。アタック感を出したい時は強く弾くこともあるけど。

──豪快な人柄とは別に、演奏は繊細の極みですね。練習はどのような内容を?

こ: まず生音で練習しない。生音が聞こえるように弾く=ピッキングが強くなるから、いつもヘッドホンから音を出して、軽く弾く感覚を指に覚えさせる。ピッキングは撫でるくらいでもいいくらいの気持ちで弾いてる。

余計な音は確実にミュートして、ダイナミクス、音量、音の処理に気をつける。僕は5弦だから、特に5弦のミュートは1,2弦を弾く時なら左手でミュートしたり、浮いた5弦は右手親指でミュートしてる。

小さい音を表現するにも、ピッキングで音量を下げるのか、ブリッジミュートで音量を下げるのかでニュアンスが変わるので、そういうのを考えて練習してる。

こばやし 機材 EDEN WTX-260, steinberg UR28M

 

──CrossRoadなどご自身のインストバンドもあり、歌もの、インストどちらでも演奏する機会が多いようですが、それぞれ考え方の違いなどありますか?

こ: 歌ものとインストで意識の違いはあまりないかなー。

いつも考えてるのは、みんなで1つにまとまってるかどうか。個人じゃなくみんなで1つになってまっすぐ音を出せることが大事だと思う。自分の役割は演奏している中で立ち位置を考えたり。他の人はどういう音を出すのか(帯域とか)、音を止める時のニュアンスとかを気にしたり、合わせるところをきっちり合わせる。

あと、この場面では誰の音をお客さんに聴かせたいかっていうのをを意識してる。例えばベースソロみたいに自分が出るところはコーラスを踏んでちょっと違うぞアピールしたり、歌が盛り上がるところは気持ち音量下げたり。この曲のこの場面では何が主役か、それを考える。

──フレーズの良し悪しという判断はどのように?
こ: フレーズの良し悪しって判断はあまりしないけど、かっこいいと思うフレーズが曲でしっかり生きてるといいよね。でも意外とシンプルなフレーズをカッチリ決めることが一番かっこよくて、良いフレーズになるんじゃないかなあって思う。

 

ベースを始めてから今に至るまで

こ: 楽器を始めたきっかけは、妹がピアノしてて、親にギターやってみたら?って言われたから。もともとは小5からヤマハスクールでエレキギター・クラシックギターをやってたんだけど、高2からベースになった。

──肉親きっかけ…と(メモ

こ: それからニコニコ動画へ動画を上げたのは、H.J.Freaksさんの『Cagayake!GIRLS』を見て「絶対コピーしてやる」と思ったから。特にスラップなんかは、ロータリーまでは習って高2である程度はできていたんだけど、HJさんを見て3連プルを始めた。

──今ではHJさんとも親密みたいですし、こばやしさんは交友関係の広さでも知られていますよね。

こ: ほんとに周りにいい人ばかりいて恵まれてるよね。人とのつながりは大事にっていつも思ってる。

幸いにもいろんな立場の人と一緒に演奏できる機会をもらえて、一緒に音を楽しむことができるのはほんとにありがたい環境だと思う。
こばやし ISAO
 

──ここで、このサイト恒例の、好きなアニメを聞こうとしたところ、こばやしさんからの返答は、

アニメ見ない
漫画買わない
アニソン聞かない

──とのことで代わりの質問をしてみました。

 

おすすめの肉を教えて下さい。

こ: 最近は適度な脂と赤身のバランスでハラミ推し!!!!!!

 

最後にベーシストに向けて一言お願いします。

こ: 肉を美味しく楽しく食え!!!音楽も楽しく美味しくねw

 

こばやしのプロフィール

こばやしのプロフィール

こばやしは、肉の神としてこの世に君臨した演奏してみたのベース奏者。

2009年6月11日に動画『【マキシマムザホルモン】爪爪爪を5弦ベースで弾いてみた』を初投稿。時を遡ること1977年10月4日には、既にこの世に肉体を授かり、以来この世の肉という肉を食い荒らす。肉ばかりが取り沙汰されるが、密かにラーメン二郎全店制覇を成し遂げている。「肉しか信じない」というTシャツがトレードマークだが、最近ではオリジナルの肉Tシャツを制作、おっぱいの大きい女性をモデルに起用し羨ましがれている(主に僕に)。

Web Site http://kobayoung.wixsite.com/kobas-bass
Twitter https://twitter.com/kobayoung_
facebook https://www.facebook.com/kazuaki.kobayashi

さて、無事シリーズ3回目も終了。このインタビューをしたのが半年も前だなんて言えない!(すみません)しかし情報は最近またアップデートいただきまして、最新の内容でお届けしております。

このシリーズで、もっとこういう話が聞きたいとかあれば、コメントやSNSで書いてください。どんどん質問ぶつけていきます!(インタビュー済みストックが次で終了なので「俺出せや」、「あの人見たい」など是非)

次回は、コーヒーとワインのオシャレ最先端に挑み続ける、あのベーシストが登場!