“たばこ”の何がダメなのか。間違い3つを解説するよ!
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たばこと言えば、ストレスが減るとかよく言われることがいくつかある。が、喫煙者の中にはそれを少し勘違いしてる人も居るようなので、お金かかるとか、煙出るとか臭いとかより、もっと知るべきたばこの間違い3つを書くことにした。
前置き
※まず僕の意見になるので、そんなの知らねーよ!って人はこちらの間違い1つめまで読み飛ばして下さい。
ライブハウスは煙草臭いことが大半なのですが、これは僕があまりライブハウスに行かない理由の1つです。同じように思っている人は少なくないでしょう。小さなライブハウスで分煙も禁煙エリアにすることもないでしょうし、喫煙OKな場所で吸ってる人に言うことではないので、自然とそういう場所には行かなくなりました。
個人的には、僕が副流煙を吸うことにもならず、服に匂いも付けられず、近づいた時もタバコの匂いがせず、苛つかれず、今後いつ病気なられても構わないと思うくらいの人なら別にたばこ吸ってようが何吸おうが好きにしていいと思っています。テレビの向こうで北川景子がたばこ吸ってようが何も思いません。
でも、そうじゃない身近な人になればなるほど、たばこを止めてほしいと思う気持ちは湧きます。大抵口にはしませんが。幸い、僕が今まで組んだバンドのメンバーや学校から友達付き合いの長い人は、大半が非喫煙者なのでそう気にすることも少ないです。
僕はいわゆる嫌煙厨というものに含まれるでしょうし、喫煙経験はロンドンのライブハウスで仲良くなった素敵お姉さんに誘われて吸ったドキドキ青春の思い出一回分くらいしかないです。あと先日は、最近人気の水たばこ+電子たばこというニコチンやタールの入ってない『VAPE』も付き合いついでに吸ってみました。こちらはレッドブルや果実系など様々なタイプのリキッドがあり、味も臭いも甘くて煙草に比べてそんなに気になりませんでした。こちらも喫煙の軽減や禁煙に良いかもしれません。
そんな訳で、喫煙者でも禁煙成功者でもない僕からタラタラ言われても、なんとも思わない人が大半でしょう。なので今回は、日本たばこ産業(JT)が箱に書く発がん物質についてや口臭というポピュラーな喫煙のデメリット(害)以外に、喫煙者が勘違いしてそうだなってことがいくつかあるのでそれを紹介しようと思います。
なるべく、僕の感情ではなく、現代の科学で分かってる事実を書きたいと思うので、そう読んでもらえるとありがたいです。
間違い1.「ストレスが減る」
タバコを吸うことでイライラが収まるとよく言いますが、そもそもそのイライラが喫煙(ニコチン切れ)によるものです。
喫煙で解消されるストレスは、ニコチン切れによる強い不安感とイライラだけです。このタバコを吸えないイライラは離脱症状(禁断症状)の一つで、タバコを止められない一番の理由となります。
これに気付かないと、「タバコを吸うとストレスがなくなる」という体験(思い込み)を繰り返し、欲求不満や怒り、だるさに我慢できず快楽をもたらしてくれる「喫煙」を求めニコチン依存になります。たばこを吸う多くの人は、定期的にずっとイライラしてるからこっちも悲しくなります。さらに、その後で本人はタバコ吸ってスッキリ、ケロッとしてたらより悲しくなります。
喫煙者は非喫煙者に比べ、予期不安や広場恐怖の症状が強く、マイナス思考になり、ストレスをより感じやすくなります。ニコチン切れのストレスは喫煙で解消できますが、その他のストレスは受けるだけ受けて解消されません。そして、禁煙は抗うつ剤よりも精神の安定に効果的ということも分かっています。
関連:禁煙は抗うつ剤より精神の安定に効果的 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
間違い2.「食後の一服はうまい」
食事がおいしく感じないので、その後のタバコがうまく感じるという方が正しい。そして食後の一服は、禁煙を始めた人の第一の障害と言えます。
ニコチンは食欲抑制として作用します。たばこを吸うことで満腹感を感じるので食べる量も少なくなります。単純にお腹が減ってる時に食べるご飯の方が美味しいですよね?
関連:喫煙者にスリムな人が多い理由、米科学者が特定 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
他にも、味を感じるのは舌についている味蕾(みらい)という表面のぶつぶつなのですが、たばこを吸うとニコチンやタールの影響で味蕾が麻痺して味の感覚がなくなることや、嗅覚にも影響があるためとも言われています。ちなみに、味蕾は短期間(数日)で生まれ変わるので、短期間の禁煙でも味覚の回復は感じることができます。
関連:喫煙により失われる味覚[カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など18000件以上
間違い3.「たばこで感じる幸せを感じれないのは可哀想」
ニコチンが切れてくると喫煙以外に幸せを感じなくなります。
人は満足感を得た時に幸せを感じます。このとき頭のなかで出ているのが脳内麻薬とも呼ばれる「ドーパミン」です。分かりやすく「幸福=ドーパミン」とします。
ニコチンは強烈な薬理作用で脳のドーパミンを無理やり放出するので、たばこを吸うと幸せ(満足感)を感じるようになります。しかし、喫煙を続けてたばこで無理やりドーパミンを放出し続けると、徐々に自力ではドーパミンが出せなくなります。
ドーパミンが減ると:物覚えが悪くなる、忘れっぽくなる、集中力や注意力の散漫、無力感、無気力。
関連:ドーパミンってなんだ?
つまり、たばこを吸うと、
これは覚せい剤などと同じ原理です。
関連:ウォーキングと喫煙ードーパミンと絡めて: 禁煙センセイの "楽しく禁煙"
この悪循環もたばこを止めようと思えない理由の一つで、「たばこで感じる幸せを感じれないのは可哀想」という意見を聞くと悲しいですね。
余談:ドーパミンが多ければ多いほど良いわけではなく、三大神経伝達物質の一つである「セロトニン」とのバランスが重要になります。ドーパミンが多すぎると幻覚や統合失調症の原因となり、少ない場合は、先日Mr.BIGドラムのパット・トーピー(Pat Torpey)が公表し話題になったパーキンソン症や、うつ病の原因になるというのが現在の定説です。(※パット・トーピーがパーキンソン病になった原因や詳細は公表されていません。)
関連:MR.BIGのドラマー、パット・トーピーがパーキンソン病であることが明らかに – amass
以上、喫煙者が勘違いしてそうな3つの間違いでした。知らなかったことや意外なことはありましたか?今回、紹介したような内容を喫煙者が自ら気付き、それを重ねていくことで禁煙に至るのをリセット禁煙と呼びます。
内容をもう一度簡単にまとめてみます。
- たばこで収まるのはニコチン切れのストレスだけ
- マイナス思考、ストレスの原因に
- 禁煙は抗うつ剤よりも効果がある
- 食欲が減る
- たばこ以外が楽しくなくなる
- 覚せい剤と同じ効果
- 自分をたばこで調節しているのではなく、たばこに左右されている
禁煙おすすめ記事を紹介
禁煙する方法とか成功例とかは、ネットや本などいくらでも転がっています。それは僕が言うより、そちらを見る方が余程効果はあると思うのでいくつか紹介しておきます。
- タモリ式禁煙方法が簡単なのに抜群の破壊力 | 禁煙を成功させる超ヒント集
- 禁煙効果が現れる期間|禁煙タバコ生活
- 医療法人鉄蕉会 亀田メディカルセンター|患者さまへ|話題の病気・予防|話題の治療|タバコでストレスは解消できるか?
- 不安や憂うつは人がタバコを吸う理由の1つ、しかし禁煙によりうつが改善されることが明らかに
- 禁煙豆知識・タバコをやめて起こる体重増加の仕組みと対処法
僕は、精神、金銭、健康、マナーの問題なくたばこが好きだという愛煙家の人まで禁煙させたいわけではありません。ただ、上記の一つでも気になる点がある人は一度禁煙してみてはいかかがでしょうか?
大麻や覚せい剤、危険ドラッグに嫌悪感がある人は、『法律』以外を基準にして考えてみると、今と少し違った見方が出来るかもしれません。
周りにたばこを止めさせたい人がいるという場合、本人に止めるというという意識がない限り無理なんだと思います。タバコの値上がりでみんな止めたからとか、体質が変わったとか、タバコより重要なものができたとか、その人がたばこを止めようと思うキッカケは1人1人違うと思うので、今回の内容が誰かのきっかけの1つになればいいなと思います。
そして、たばこは一人だとなかなか止めることはできないので、周りの人はそういう時に支えてあげましょう。
この記事を読んでイラッとした人はこちらをどうぞ。
1996年に発売された『禁煙セラピー』(アレン・カー著/ロングセラーズ)。
この書籍、かなり効果があるようで、歌手の椎名林檎(33)やお笑い芸人の今田耕司(46)、松本人志(48)、品川庄司の品川祐(40)など多くの芸能人が禁煙に成功しています。これを読むと「たばこを吸うことがバカげたことに思える」ようになり、ほとんどのひとがこの本を読んだ後には楽に禁煙に成功できるそうです。
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