ライブハウスへ観に行かないバンドマンがライブハウスでライブをする理由

ライブハウスへ観に行かないバンドマンがライブハウスでライブをする理由

ツアーを終えていきなりこんなタイトルだけど、日々思っていることを短く綴るブログ短編 第2回目。(今回もまた長いけど)うたいぬ(@utainu)です。

僕は度々このブログで書いているが、音楽をしている人としてはライブハウスに行くことは少ない方だ。だけど僕はバンドをやっている者であり、度々ライブハウスでライブ(演奏)する機会がある。

僕はここに矛盾を感じ始めた。いや、もともと気付いていたけど最近より顕著になってきたと言うべきか。「CDを買わない(売れない)のにCDを売る」というのと同じで、自分自身が受け手としては選ばない選択肢を、発信側としてやるのには疑問を感じる訳です。

そんな場所でライブを続ける理由とはなんなのか。

 

バンド活動≒ライブハウス

ライブハウスでしかないものがあるというのは間違いないけど、音楽が聴けるのも演れるのもライブハウスだけじゃない。だけど僕が今バンド活動をする上では現在、ライブハウスでの演奏以外に手段を確立できていない。

世間的にも「音楽が聴ける・演れる場所」=「ライブハウス」という認識は少なからずある。だから、今「あなたはライブハウス行かないから音楽のこと分からないでしょうね」と言われたとしても、そうですね、としか言えない部分がある。

ライブをするには時間もお金もかかる。当日は昼からリハーサル、夜本番で一日中使うのは当然、準備としてその日までにかかるスタジオ費用や曲のアレンジ、パフォーマンスの確認、県外ともなれば移動時間、移動費など。お客さんに見てもらうステージで何かを感じてもらうのにそれは当然と言える。

しかし、"音楽をする"という点においては同時にそこに疑問が生まれることもある。例えば元レッチリのジョン・フルシアンテはツアーで同じ曲を何度も演奏して回ることは生産性が低いとしてソロプロジェクトでは曲の制作・発表に集中している。単に音楽が好き、いい曲をもっと作りたいと考える人ならこの選択肢は当然ありだ。

関連:Twitter 人気の音楽記事 3月-4月 2014

メジャー(有名)なアーティストになる方法はライブハウスでライブを繰り返すだけではない。例えばレーベルへ直接アプローチ、ネットで音源を発表、オーディション、路上で活動、音楽以外で有名になった後に曲を出すなどは良くある。キャパ300人以下の箱ではライブしたことないなんて人も結構いる。僕は、これらの方法は全然ありだと思うし、もしこの方法で今後、音楽の仕事が出来るのなら望んで選択したいとさえ思う。しかし、そこで1つ考えるべき僕が今までに格好良いと感じたバンド(人)の存在がある。

 

僕の中の音源バンドとライブバンドの違い

ライブより音源が格好良い『音源バンド』音源よりライブが格好良い『ライブバンド』というのが存在する(勝手にそう呼んでる)。どちらも好きだが、僕は数年前に一つのことに気付いた。それは、音源を聞いて格好良いなと思ったとしても好きになるバンドとそうならないバンドがいること。そして、音源ではめっちゃ格好良いと思っていたけど全然好きになれなかった某バンドのライブ映像を見た時に、素直にダサいと思ってしまった瞬間に気付いた。僕が好きになるバンドは音源聴いた後、ライブを見たら100%格好良いと思える人たちだった。違いはこれなんだと。

音源では好きにならなかったけどライブを見て、「格好良い!」「これがレコーディングに活きてないのが勿体ない!」なんて思うことは度々あっても、ライブ見てなんとも思わなかった人たちの音源を後で聴いても後から好きだと思ったことは一度もない。

だから当然、僕自身ライブで格好良くありたいし、その点ではライブをすることに異存はない。そして、今僕がやっているような『音量の必要な音楽』のライブをするならライブハウス以外に選択肢は多くない。

 

矛盾しながらもライブする4つの前提

  • 普段ライブハウスに行かない
  • 単純に"聞いてもらえる数"という点においては、今ならネットの方が圧倒的に多い
  • カッコいいバンドはライブも格好良いし、自分もそうありたい
  • 格好良いライブをするには経験を重ねるしかない

だからこそ、矛盾を抱えながらも今はライブハウスでライブをするという選択をしている。

最後に付け加えるとすれば、僕は何が何でもライブハウス以外で演奏したいとかライブハウス大っ嫌いとかそういうことを言いたいわけじゃない。もちろん今でもライブの時は楽しいし、感謝もしてる。ただ今回書いたような矛盾と疑問は少なからず感じてしまっているので、常に新しい活動の場や現状が変わるキッカケは探している。

最後になったが、普段僕が音楽を聴く主なタイミングを書いておく。

  • 部屋でYouTube巡り
  • 知り合いのおすすめ
  • 有線ラジオ
  • アニメなどのタイアップ
  • 誰かのブログ

 

さて、経験を積んで格好良いライブをしたいと思う僕だけど、年間数百本も公演しているわけではない。そこで数少ないライブでも経験をフルに活かす為にはどうしたらいいのか、今までの体験をもとに次回、記したいと思う。震えて待て。

追記:7/25更新しました。『必ずライブがうまくなるバンドの経験値稼ぎの方法とは