山崎英明ベースミーティング・セミナー体験レポート

山崎英明ベースミーティング セミナー体験レポート

11月8日、渋谷で行われたGRANDEY BASS TOKYO Presents Bass Meeting “The Bass Day Special Event Week”「山崎英明 Phrase&Groove Seminar」に行ってきたのでレポートをします。

山崎英明さんは元School Food Punishmentのベーシスト。現在はヒグチアイ、Annabel、TRUSTRICK、ビッケブランカ、miwa、柴咲コウ、baroque、ポルノグラフィティ、いきものがかりなどで演奏している僕の大好きなベーシストです。最初に一言言ってしまうと最高だったよ!

当日の様子

ベースクリニックへ行くのは初めてで、楽器は必要なのかどうかも分かっていない状態。おそらく必要ないだろうと思いつつも、色んな状況を考えて持っていくことにした。当日は小雨。

実は到着早々に、店前で休憩している山崎さんを見つけてしまったのだが、冷静を装いスルーさせてもらい入店。店前には既に列ができており、店員さんによって列の整理が行われていた。順番はクリニックの申し込み順のようだ。

 

整列~入店

クリニック開始予定の15:00頃に入店が始まり、案内されたのは通常の販売スペースである防音室。ここは山崎さんの第1回目のクリニックの結果、改装時に追加された部屋らしい。

また、今回は山崎さんの希望で、より多くの人が参加できるようにと前後左右のスペースはかなり詰められていた。僕は、大体6人×10列くらいの6列目だった。

30分ほどして店員さんによる司会から始まり、山崎さんが登壇。クリニックはスタートした。

 

セミナー開始

始めに言っておくと、前回は無料で開かれたという当クリニックも、今回は安いとはいえ有料だった。なので内容はある程度までしか触れないつもりなのでご了承を。

山崎さんによるクリニックは、今回で4回目らしいがとても緊張している様子。トークは得意な方ではないとのことで楽曲説明のポイントや、事前にあった質問募集への返答もすべて書き上げて来てくれていた。しかも、質疑応答の用紙はプリントアウトすると、なんと17枚にも及んだそうだ。(めっちゃいい人やん)

トークもほどほどに、まずは緊張ほぐしに演奏してみようということで、さっそくベース演奏が聴けた。意外と強いピッキング、流れるようなフレーズ、随所に盛り込んだエフェクター使い。ちょっと感動。

今回のセッティングは、エフェクターボード、アンプヘッドの持ち込みなど、ほぼフルセット。アンプから聴ける音は、ライブでもなかなか聞けない普段山崎さんが聴いている中音を出しているとのこと。もっとバズ音などが多くカリッとした音を想像していたが、意外とブイブイ鳴る音圧のある音だった。

パッと見、右手は大きく動かしてないようだったが、ピッキングは押し込むように弾いているのだろうか?

演奏後、再びトークへ。やはり山崎さんのフレーズ作りに興味を持っている人が多く、話はそこから始まった。よく感覚派と言われることもあるが、それどころかとんでもなく考え抜いてること。フレーズ作りの大まかな流れを説明してくれた。

 

フレーズの作り方・演奏

話の中で僕がより痛感したのは、ヒグチアイさんの楽曲にベースラインを乗せる時の話だ。

山崎さんは、デモをもらった後はまず曲の構成を理解し、どこでどのような抑揚があるのかをまず理解するとのこと。作詞、作曲者が何を思ってそのメロディー、その歌詞にしたのかを考える。そして、それをより最大限引き出す。つまり1音ずつに意味を持たせる。すると自然に1、2番でもフレーズは変わってくる。だから作るフレーズが曲の中で意味がない瞬間はないとのこと。

そして、フレーズはただ動き回ればいいわけではないと指摘が入った。まさにその通りだろう。しかし、これは案外忘れてしまいがちな部分だと思うし、なかなか実行するのも難しい部分だと思う。しかし、まさにそんなベースを聞かせてくれるからこそ僕は山崎英明さんが好きなのだ。

また、山崎さんはインストをやることにはあまり興味はないようだった。「だって歌がないと興奮しないじゃないですか!」とは本人談。

その後も演奏とトークが交互に行われ、最終的に演奏したのは、ヒグチアイさんから2曲、Annabelさんから1曲で全3曲。もっと聞きたかったが、次はすぐライブを見に行こうと思った。

 

使用機材の紹介

後半には使用機材の紹介。freedomのベースからTC Electronic Rh750のアンプはもちろん、エフェクターボード内まで1つずつ解説してくれた。山崎さんはフレーズが注目されがちだが、エフェクティブなプレイでも発想と細かい技術を持っていると感じさせられました。演奏中に凄い器用に踏みかえてました。

ちなみにREC時とlive時、特に使用機材は変わらないらしい。

あとそういえば、山崎さんのメインベースfreedomの傷は、ヴィンテージとかではなく一時期生産されてたレリックらしい。そういえば最近レリック加工見かけないな。

そうして山崎さんの緊張もほぐれ、トークも弾み盛り上がってきたところで、惜しくもクリニックは終了の時間となった。

 

退場~物販

山崎英明 ベース弦 ヒグチアイ・AnnabelCD

終了後は、山崎さんの使用機材の一部と同品番のfreedom Quad Sound Bass PreAMP(プリアンプ)、freedom Wild Stomp(プリアンプ/オーバードライブ)、弦、竿、などが限定的に安く購入できるようになっていた。また、購入者はサインをいただけるということで僕はD’addario EXL170BTの弦とCDを買った。

D’addario EXL170BTは、従来のゲージセットで生じていたテンションの差などが均一になるよう調節されたセット。ありそうでなかった商品。試しのつもりで買ったんだけど、最近サブベースに張ったばかりだったのを帰宅後に思い出したwでも確かにこれは、弦による差が少なく感じて弾き心地いいです。

CDは最近すごくリピート中。Anabelさんは、これまた僕の好きなキーボードの蓮尾さん(元sfp)もプロデュースしてるので完全に俺得。このCDとは別だけど、上に動画載せてる「混線と対話」とかおすすめ。そして、今月20日はヒグチアイさんのライブにも行こうと思っている。(追記:20日はソロでの出演らしく、山崎さんとハタさんが演奏する日は「ヒグチアイ最強スリーピース」と告知されるらしいのでお間違えなく)

少し脱線したが、購入後に山崎さんに握手してもらったけど手が大きかった。そしてサインを頂いた。もちろんベースに!

山崎英明 サイン ベースヘッド

 

サインの最中、以前に山崎さんをこのブログで取り上げさせてもらった時に、twitterで呟いてくれたと話したらちゃんと覚えてくれてた。嬉しい。

最後は少し長居をさせてもらい、REC時のものではないが、この日の為に「話せなくなるから」と曲の解説を書き込んだ譜面を見せてもらった。さらには人が居なくなったのを見計らい、写真をお願いすると快くOKしてもらえた。恐縮です……ッ!

 

というわけで、初対面でかなり欲張ってしまったけど充実したクリニックでした。

 

まとめ

最終的に、1時間30分ほどの予定だったクリニックは、2時間30分行われた。

当記事に書いた内容の他にも、ベースの基礎練についてや考え方、裏話のようなものまで聞けて充実の時間だった。この記事も気合入れすぎて長くなってしまった……!

そういえば、ベース演奏時には、後ろの人にも見えるようカメラ映像が映されていたが、これは良かった。正直、人の多さから映像なしでは演奏姿はほとんど見えなかっただろう。

次回があればぜひまた行きたいと思える。この記事を見て興味を持った人も、ぜひ機会があれば行ってみると良いだろう。

恐らく次回も定員数が設けられ、応募が早ければ早いほど間近で演奏がしっかり見れると思われるので、その時が来たら迷わず申し込むのが良いだろう。

といいつつ、今回僕は1つに限定された事前質問を何にするかで数日迷っていたわけだが。

あと余談だが、当日はヒグチアイさんや蓮尾さん、freedomの工房の方?、ベーマガの方なども居たようで、特に蓮尾さんを見た瞬間は「本当に存在した……!」とか驚きと嬉しさと混ざった絶妙な気持ちになったのだった。

以上、山崎英明さんのベースミーティングのセミナーレポートでした。

 

P.S.応募の際に出した質問に対する山崎さんの回答を、メールでもらえる手筈になっていたのですが、僕の送信ミス(?)かまだ受け取れてないので、後日受けとって載せれそうだったら更新しようと思います。